Glossary<よく使われるDTM用語>

  • コンピュータミュージックの制作でよく使われる用語の紹介です。
  • 当サイトでは「これだけは覚えておきたい!」という内容を厳選して紹介致します。


基本的知識
DTM 「 Desk Top Music 」の略です。これは和製英語です。
MIDI 「 Musical Instrument Digital Interface 」の略で、ミディと呼ばれます。
電子楽器間でデータの転送を行うための規格です。
GM 「 General MIDI(ジェネラル・ミディ) 」の略。音源の機種互換のための標準規格です。
音色マップとコントロールチェンジを定めたMIDIの統一規格です。
ノートオン(オフ)
Note On(Off)
音を鳴らす(止める)ための情報です。
ノートナンバー
Note No
音の高さ(音階)です。0〜127の数字で半音ごとに表され
普通C4は60です。
ベロシティ
Velocity
ノート・オン(オフ)・ベロシティの略。音の強さです。1〜127の数字で表します。
ゲート・タイム
Gate Time
通常シーケンスソフトで使う「音の長さ」です。ノートオンからの発音時間を表します。
プログラム・チェンジ
Program Change
音色番号です。0〜127(1〜128もある)の数字で指定します。
バンク・セレクト
Bank Select
コントロール・ナンバー(Control Number)の「0」と「32」に相当します。
音色バンクを指定します。音色バンクの内容はお手持ちの音源の説明書を
参照してください。
コントロール・チェンジ
Control Chenge
音をコントロールする情報です。
コントロール・ナンバーで制御します。
ピッチ・ベンド
Pitch Bend
音程をずらします。-8192〜8191の範囲で使用します。
エクスクルーシブ 正式名は「システム・エクスクルーシブ・メッセージ」音源固有の機能をコントロールする信号です。
「良く使う」コントロール解説

紹介する各コントロールが、使用している機器で利用できるかはマニュアルで確認してください。

NO種類説明
0 Bank Number(MSB) 音色バンクを指定します。音色バンクは説明書を参照のこと
1 Modulation モジュレーションをかけます。音が震えるように鳴ります。
6 Data Entry 指定されたデータを機器に送信します。
7 Volume パートの音量を設定します。
10 Panpot パートの鳴る位置を設定します。(左0〜中央64〜右127)
11 Expression 音量を調整します。Velocity(Volume)で設定された音量を細かく設定します。
32 Bank Number(LSB) 音色マップを指定します。1=SC-55、2=SC-88、3=SC-88Pro
64 Hold ピアノの「ペダル」の機能です。音が鳴りっぱなしに鳴ります。0=Off 127=On
91 Reverb リバーブをかけます。音に残響音を与えます。
93 Chorus コーラスをかけます。音に厚みを与えます。
94 Delay ディレイをかけます。音にエコーを与えます。
98 NRPN(LSB) NRPN上位バイト(*1)
99 NRPN(MSB) NRPN下位バイト(*1)
100 RPN(LSB) RPN上位バイト(*2)
101 RPN(MSB) RPN下位バイ(*2)

コントロールの補足

(*1)NRPNの使い方 NRPN(LSB)=* NRPN(MSB)=1 Data Entry=*
この設定で音色パラメータを制御します。
NRPN(LSB)=8 Vibrato Rate音の震える速さを指定します。
NRPN(LSB)=9 Vibrato Depth音の震える大きさを指定します。
NRPN(LSB)=10 Vibrato Delay音の震るまでの時間を指定します。
NRPN(LSB)=32 TVF Cutoff Freq大きくしすぎると「ゆがんだ音」に、
小さくしすぎると「こもった音」になります。
NRPN(LSB)=33 TVF ResonanceTVF Cutoff Freqを強調します。
NRPN(LSB)=99 Attack Time音が完全に鳴りきるまでの時間を設定します。
NRPN(LSB)=100 Delay Time音が完全に鳴りきった後の減衰の時間を設定します。
NRPN(LSB)=102 Release TimeNoteOff後の残響音を設定します。

ドラムパートの場合 NRPN(MSB)=* NRPN(LSB)=NoteNO Data Entry=*
この設定でドラムの設定をします。
NRPN(MSB)=24 Pitch指定した種類のドラムの音程を設定します。
NRPN(MSB)=26 TVA Level指定した種類のドラムの音量を設定します。
NRPN(MSB)=28 Panpot指定した種類のドラムの位置を設定します。
NRPN(MSB)=29 Reverb指定した種類のドラムの残響音を設定します。
NRPN(MSB)=30 Chorus指定した種類のドラムの厚みを設定します。
Delayと同時には使えません。
NRPN(LSB)=31 Delay指定した種類のドラムのエコーを設定します。
Chorusと同時には使えません。
NRPN(LSB)とNRPN(MSB)を送信後にData Entryを送信します。

(*2)RPNの使い方 RPN(LSB)=0 RPN(MSB)=0 Data Entry=12
この設定で、ピッチベンドの設定範囲が1オクターブになります。
DataEntryの値によって半音ごとに設定範囲が設定されます。
RPN(LSB)とRPN(MSB)を送信後にData Entryを送信します。

Exclusive(エクスクルーシブ)の構造について
ユニバーサル・システム・エクスクルーシブ
F0 IDNo DeviceID SubID#1 SubID#2 data   F7
メーカー・エクスクルーシブ
F0 IDNo DeviceID data CheckSum F7

エクスクルーシブの内容について
項目説明
F0 エクスクルーシブ・ステータス:エクスクルーシブ送信開始を表す信号です。
IDNo メーカーIDと呼ばれ、メーカー固有の番号が割り振られ、日本企業は「40-5F」が割り当てられています。
「7D・7E・7F」はユニバーサル・システム・エクスクルーシブ用で、メーカー共通です。(例)GMリセットなど
DeviceID 所有しているMIDI機器のIDです。IDは自分で設定できます。詳しくは所有機器のマニュアルを参照してください。
SubID 送信するエクスクルーシブの機能設定を行うのがサブID#1で、サブID#2によって、詳細設定を行います。
data 任意の送信したいデータがを入力します。詳しくは所有機器のマニュアルを参照してください。
CheckSum エクスクルーシブ情報の正誤チェックをします。計算が間違っているとエラーが出ます。
F7 EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)と呼ばれ、エクスクルーシブ送信終了の情報です。
CheckSum計算式

GSリセット(ローランド規格)を例に上げています。dataの詳細は所有機種のマニュアル参照してください。

Roland:GSリセットの場合
F0 IDNo DeviceID data CheckSum F7
ModelIDCommandID Address Data
F0 41 10 421240007F00 41 F7

    [16進数]Checksum = 80 - (( Address + Data ) % 80)
  • (40+00+7F+00) / 80 = 1 ... 3F
  • 80 - 3F = 41

〜よくある誤解〜

「Volume」「Velocity」「Expression」の使い方を誤解されてる人が多くいます。ここで、基本的な使い方を覚えておきたいと思います。しかし、これはあくまでも基本的考え方であり、臨機応変に別の使い方をしても問題はないと思います。

  • Volume:パートの音量を設定するものです。音符の強弱を設定するものではありません。 他のパートとの音量のバランス等を調整するために使います。
  • Velocity:音符の強弱を設定を行います。演奏時の強弱設定の中心となります。
  • Expression:発音中に音量の強弱を設定するものです。発音する際の音符の強弱を設定するものではありません。
  • 「Volume」「Velocity」「Expression」の各役割を把握して表現豊かな曲を制作しましょう。


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